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終活の旅路の果ては…「家へ帰ろう」

こんにちは。スタジオオレンジ・モンテシートの寺口です。
吉本がNetflixにはまっているそうで!寺口も映画を観るのがすきなのですが、
なにより楽しいのは「映画のネタバレ批評を読む」こと。
映画を観終わったあとにレビューを読み漁ったり、
映画自体は観てないけれど、レビューを読んで内容は一通り知ってる映画が多数あります。

そんななかで、何気なくレビューを読んで、すごく気になって、いてもたってもいられず観に行った映画を紹介しようかなと思います。

物語は、アルゼンチンに住む88歳の仕立て屋のご老人が
家のソファで孫たちと集合写真を撮るところから始まります。

家を売り、老人施設に入居することが決まっている主人公は、
「老人ホームに行ったら、孫たちと撮ったこの写真を自慢してやるのさ。」
実は、長く暮らした我が家は娘たちに売り飛ばされ、
自分は行きたくもない老人施設に入所させられます。
そして、過去の怪我で自由のきかない足は、
手術で切断をすすめられているのです…。
こんな人生の最後の過ごし方って。。。

ところが、入所前日、長らく放置されていた「1着のスーツ」を目にした主人公。
家族に何も告げずに、スーツを手に取り、突如旅に出ます。
このスーツは、かつて大切な友に渡す約束をしていたものでした。

そうなんです!
人生の最後、果たせていなかった友との約束を果たすための、
終活ロードムービーなのです。

家の鍵を捨て、片道切符で目指す場所は、祖国であるポーランド。
第二次世界大戦中のホロコーストの生き残りである主人公は、
ポーランドという言葉、ドイツという言葉を口にすることすら嫌がりながら、旅路を進みます。

ホロコーストの様子は、残酷な画が出ることなく、主人公の口から語られるのみ。
逆にその壮絶さが、観ているこちらに重くのしかかります。

いままで70年間避けてきた、言葉にも出せない、思い出したくない記憶が詰まった祖国…
約束を忘れていたわけではなく、70年間、行きたくても行けなかったのだと思います。

覚悟を決めて突き進む終活の旅路の果ては、本当に素晴らしいラストでした!
ちょっとでも観たいかも…と思った方は、ネタバレも公式サイトも観ずに、ぜひ映画館へ行ってくださいね!

「家へ帰ろう」公式サイト ←80パーセントくらいネタバレあります。笑

家へ帰ろう